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 イレッサ薬害被害者の会

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 ◇イレッサ・欧州(EU)で承認申請を取り下げ◇
アストラゼネカ株式会社(本社・イギリス・・日本本社・大阪市北区)は、
2005年1月4日、肺がん治療薬「イレッサ」のヨーロッパ各国に出していた承認申請を取り下げると発表。
昨年12月17日にFDA(米・食品医薬品局)で発表された、"イレッサは延命効果はなかった"との声明から僅か数日でこのような発表が出されたことに対して、世界のどの国よりもいち早く承認した日本の厚生労働省はどのような対応をされるのか、私達、「イレッサ薬害被害者の会」は注目して行きたいと思います。

 このイレッサは、有益性(ベネフイット)や不利益(ハーム)について、これまでにも多くの学者からさまざまな意見が出されて来ました。欧米人よりは東洋人に・特に日本人に効果を発揮して、アジア人患者のみに限定するなら数ヶ月の延命効果が見られるとの説は、人の遺伝子の個体差に関係することでしょうが、未だ解明されない未知の、このような現状にも構わず多くの医療関係者はこのイレッサを賞賛し、又進んで治療に用いてきました。

 イレッサについては、これまでの抗がん剤と比較して副作用の発症も高く未知の薬として慎重使用を唱える一部の少数医師の意見もありましたが、あまりにも服用している患者数が多いことを配慮する意味からか、いつしか日本全体がイレッサ容認に傾いてしまいました。私達「イレッサ薬害被害者の会」が訴えて来たイレッサ使用に対する注意と危険情報の警鐘に今少し、真摯に受け止めて耳を貸して頂けたならば被害死亡も悲しみの家族も、少しでも減らずことが出来たのではないかと思うと残念でなりません。

 私達は、2002年10月15日にイレッサの副作用に関する緊急の安全情報が出された直後から、慎重使用と副作用についての回避不能を訴えて参りましたが、副作用は発症し続け死亡数も、うなぎ登りに増えたことには悲しい思いを抱き続けて参りました。

 私達は、今・声を枯らして求めます。「勇気と決断」を。
製薬会社のアストラゼネカ社は今こそ多くの患者のことを考え、勇気を持って行動して下さい。イレッサの回収に向かって。日本人だけに効く?そんな薬があるのでしょうか。東洋人だけに効く? とはどのように証明されるのでしょうか? はっきりとした科学的な証明がされるのにどのくらいの期間が必要なのでしょうか? 結果を出すのに半年引き延ばしただけで、何百億もの利益を得るのではないのでしょうか。

 「はっきりとは解らないが効いている人がいる」と言うことだけで販売を続けて莫大な利益を上げ続けることが社会的に許されるのでしょうか。このような販売方法は、ガンに効くとの謳い文句で高価な食品を売りつけている健康食品の類にも似ているような寒さを感じます。肺ガン患者でも容認することはできません。

◆     ◆     ◆
 厚生労働省は、国民のために決断して下さい。
昨年12月17日のFDAの声明の時、既にこの情報はFDAの発表と同時に厚生労働省には届いていたという事実があるのにも係わらず、黙認し対応に無闇な時間を費やしていたのは過去にも何度となく繰り返された対処ではないのでしょうか。様子見などと言ったことをする時ではないと思います。FDAや欧州のように、速やかに決断される時期なのです。国民のための厚生労働省として実行されることを期待します。



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