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 イレッサ薬害被害者の会

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 イレッサ(一般名:ゲフィチニブ)による副作用死亡事件は、被害発生から22年、最高裁の判決が下され終結からも11年の時が流れました。この被害は販売が開始された2002年の7月から2004年に集中して全国に拡大しました。しかしなぜこのように拡大したのか、この責任の所在はどこにあったのか等について、9年あまりを費やし、最終判断を下した最高裁の判決は、「抗がん剤開発における新薬の育薬上、患者が受認しなければならない仕方のない被害」であり「添付文書の初版には、冒頭の警告欄への記載はなかったとしても2ページ目の中程に、間質性の肺炎が現れることは記載されて有り、従って指示警告は満たされていた。」との判断。加えて、それぞれの処方の医師が添付文書を読み解いていればこの被害は防ぐことのできた被害であったと責任の転嫁ともとれる判決を下し終結されました。
 最高裁は、‥「添付文書とは医師向けに作成されたものであり、医師は添付文書を熟読しそれを患者に伝える義務がある‥」、と当然のことのみ述べていますが、しかしこの最高裁の判断には万人が感じる無理があります。確かに添付文書の2ページ目の中程に小さく記載されていた間質性肺炎が起こることがあるとの注意文字。これを、一人や二人の医師が見落としたと言うのならばともかく、では全国で、一時期に集中して発生したこの死亡被害を、この事実をどのように考えるのでしょうか、これこそが添付文書の記載不備から生じた被害であり、指示警告上の義務違反によって起こされた死亡被害であると考えるのが妥当ではないのでしょうか。
もっと生き続けたいと願って、国・製薬会社・医師の指示通りに服用した多くの患者の余命が奪われたという事実。
この被害の真実が司法の場においても曖昧のまま明らかとされなかったということ。
そして今・・、このような被害は無かったとして世間から忘れ去られようとしています。
 このイレッサ死亡事件を今一度、しっかりと検証しなければ、裁判の中で被告側が主張した「育薬のための仕方のない被害」として、新薬、ワクチン等における被害は繰り返し発生するでしょう。「安心して受けられる医療」・・「薬害の根絶」 を単なるお題目としないために、私たちはイレッサによる悲惨な被害を再び思い起こし教訓としていただきたいとの願いをこめて、「癌患者の命の重さを問う」活動を行って参ります。
〜抗がん剤の使用による被害の救済を考える〜
 画期的な夢の新薬として販売された肺癌の延命治療薬イレッサで、多くの患者が重篤な副作用である間質性肺炎の被害に遭い大切な余命を奪われました。
 2002年7月に販売が開始されて僅か1年間で294人が亡くなり、訴訟が提起された2004年末までの2年5ヵ月間で557人の死亡が報告されました。
 副作用が少なく延命の効果は高いとして承認されたイレッサで、何故このように大きな被害が起きたのでしょうか。今、原因の究明に声を上げないといつまでも仕方のない副作用死として片付けられてしまう、効果があるとしての安易な使用は新たな患者が被害に遭う恐れも生じると、私たち被害遺族は立ち上がりました。
 厚生労働省の癌医療の取り組み、抗癌剤による副作用死亡に関する被害の救済制度の創設の問題、製薬会社の誇大な広告・宣伝の問題、情報開示などさまざまな問題を提起し2024年(令和6年)も行動して参ります。

2024年8月15日・行動と予定のお知らせを更新しました。

私たちは納得できません。

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