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HOME > Topics一覧 > 共産党へのヒアリング


11月12日,午後4時20分より,衆議院第二議員会館の阿部とも子衆議院議員事務所において,ヒアリングが行われました。4時過ぎまで開かれていた国会・厚生労働委員会の終了からすぐに駆けつけ出席していただきました。
まず弁護団から,抗がん剤イレッサにおけるさまざまな問題点や,これまでの訴訟の経緯について説明,そして原告の近澤からは,提訴から既に6年が経過している裁判の早期解決に向けたご協力を,と訴えました。
阿部知子議員は,弁護団の説明に一つ一つ頷きながらすぐに疑問を問いかけ質問を出されながら,日本人の3人に1人がガンで死亡すると言われている中,現在のままの抗がん剤治療は患者のための治療になっていない部分が多くある。抗がん剤による死亡被害についても,被害救済制度の創設は必要と思っているがこの問題は,日本だけでなく海外ではどのような制度があるのか等,調査して参考とする必要があるのではないかと,ご自身が医師でもある経験から参考となる意見も述べられました。
◆イレッサ副作用被害の経緯
 2002年7月,申請から僅か5ヵ月のスピード承認を受けて,世界では最初に日本での販売が開始されたイレッサで,副作用の間質性肺炎により多くの患者が死亡しました。販売開始から僅か2年5ヵ月で,557人が死亡するという悲惨な薬害被害に発展。アメリカでは,即座に警告を発し使用して効果があるとみられる患者以外への使用は禁止の措置が取られ,新規患者への投与は今も禁止されています。
しかし,日本においては,使用に対する検討会が2005年1月より多くの専門家を招いて4回も行われましたが,
一部には効いている患者も報告されている,
抗がん剤の種類が少ないこと,
使用患者のQOLを維持する上でも必要な薬剤,
などの理由が上げられ,効果と安全性に対しては曖昧なままに使用の継続を決定。この決定によって更に多くの死亡被害者を生んでしまいました。
 イギリスに本社がある,このイレッサを開発したアストラゼネカ社では,日本での副作用の死亡被害が大きい事を重視して,提出していた承認申請を2005年1月に自ら取り下げ,自国民の安全に対しては素早い対応措置を行いました。その後4年間はヨーロッパ諸国においてイレッサの販売は行われませんでしたが,裁判が起こされたことがきっかけとなって,副作用に対するさまざまな研究が進み安全な使用方法も確立して副作用による死亡の被害が激減したことから,2008年5月に再びヨーロッパ諸国への承認申請を提出,2009年7月に承認を受けるという慎重な対応が取られたのです。
 研究・治験の段階から重篤な副作用被害が発症する事実を隠蔽して承認を受け,また,承認を受ける前には禁止されている医薬品の広告宣伝を学術の対談として巧みに用いて,「副作用の少ない,延命の効果は大きい,患者が挙って飲みたいと願う・夢の新薬」と大々的に宣伝を繰り広げ使用へと導いた結果,被害を発生させました。
特に販売開始2年5ヵ月に死亡被害は集中して,
 2002年7月から12月までの5ヵ月間で180名,
 2003年が202名,
 2004年は175名,
 2年5ヵ月で557名が間質性の肺炎で死亡しています。
 例え,余命短いと言われる肺がん患者でも,危険が大きい薬の使用はその事実を知らされ,知った上で治療を受けたいのです。それが許されず,抗がん剤治療に死亡は仕方がないもの,被害の責任は服用した患者側にあると主張するアストラゼネカ,そして,この薬を承認した国に対して,たとえ余命短い肺がん患者でも,モルモットのような実験に扱われるのは嫌だと,「がん患者の命の重さ」を問い,私たちは抗議と訴えを行っています。
◆薬害イレッサ訴訟は
 2004年7月に大阪地裁,そして11月に東京地裁へ提訴されて以来,6年に渡り審理が続けられ,今年7月30日に大阪地裁で結審を迎えて判決日は来年2月25日と言い渡されました。東京地裁では,今年8月25日に結審を迎えましたが判決日は追って指定とされて未定のままです。

・・ このページに対するお問い合わせ ・・
イレッサ薬害被害者の会
代表 近澤昭雄

電話・048-653-3998
FAX・048-651-8043
mail: iressa-higainokai@nifty.com
薬害イレッサ東日本訴訟弁護団
城北法律事務所
弁護団事務局長・弁護士 阿部哲二
担当事務官・新庄 聖
東京都豊島区西池袋1-17-1
エキニア池袋6階
電話:03-3988-4866
FAX:03-3986-9018



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