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 イレッサ薬害被害者の会

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・・ お 知 ら せ・・

アストラゼネカ社に対する薬事法違反を理由とした刑事告発状を
東京地方検察庁と、大阪地方検察庁に提出しました。

◇ 告発人 ◇
全国薬害被害者団体連絡協議会  代表・花井十五
イレッサ薬害被害者の会       代表・近澤昭雄
里見博子
告発の理由・・誇大広告などの禁止違反 [薬事法・第90条2項、第85条4項、第66条1項]承認前医薬品等の広告の禁止違反 [薬事法・第90条2項、第85条5号、第68条]に該当。
(薬事法・第66条、第68条、第85条、第90条 このページの最後の方に抜粋しています)
※(薬事法・第66条、第68条、第85条、第90条 このページの最後の方に抜粋しています)

 私たちは、薬害被害者当時者団体、およびその連絡協議会です。
繰り返される薬害を根絶するためにさまざまな活動を行ってきました。

本日 (平成17年6月24日)、アストラゼネカ社などに対し、薬事法違反を理由とした刑事告発状を東京地方検察庁と大阪地方検察庁へ提出致しました。

アストラゼネカ社は肺がん用抗がん剤「イレッサ」の販売に際して、患者が「イレッサ」に対し実態とかけ離れた、夢のような期待をかけるよう市販前から過剰に宣伝を行いました。こうした宣伝行為は、スモン薬害の教訓により改正された、薬事法が特に規制している行為です。また、こうした行為は、世界的水準のがん治療体制を我が国においても整備しようとしている関係者の努力をも踏みにじるものだと考えます。

アストラゼネカ社は、様々な広告・宣伝を駆使し医師との対談などを多くの雑誌に掲載させるなどして、発売前から販売の促進に努めていました。これらの雑誌は、アストラゼネカ社側に言わせると、学術専門誌であって一般の人達を対象としたものではないから、医薬品の発売前には禁止されている広告・宣伝や誇大広告にはあたらないと主張していますが、見ようと思えば一般の人達にも容易に見る事ができるもので、ましてや・発売前から特定の薬について効き目を強調したり誇張した対談記事は、発売前の広告宣伝・虚偽の誇大広告にあたるもので薬事法違法であると確信します。

以上の理由により、刑事告発をいたします。
2005年6月24日



・・告発状を提出して

 イレッサは2002年8月に保険適応になり、多くの肺ガンの患者が期待と希望を抱き治療薬に用いてまいりました。2002月の10月15日の衝撃的な副作用報道から今日まで、「夢のような薬・希望の新薬」などの誇大な広告を使い続けて、全ての患者たちを信じ込ませ、こぞって服用に導いた結果、未曾有の被害が生じました。今尚多くの服用者がいることを思えば、この先どれだけの被害者が出るかは計り知れず、戦後最大の薬害へと発展する様相を呈しています。

 2004年8月末の時点で重い副作用が1083人あり、内444人が死亡。国内患者の5.8%に肺障害を起こすことがアストラゼネカ社の調査で判明、これはアメリカの20倍の発症率。(米国での発症率は0.3%)と新聞各紙で大きく掲載された数ヶ月後の12月17日、アメリカのFDA(食品医薬品局)が・「イレッサはアメリカ国内において実施された臨床試験の結果、延命効果を示さなかった」と発表し代替薬にTaxotere(docetaxel)とTarceva(erlotinib)を示して警告を発表したのは一連のイレッサの経緯からして当然の措置と評価致します。

 アメリカで、これまでに行われて来た4回もの大きな臨床試験の結果では、全て延命の効果がないと発表され、このことを踏まえて日本ではどのように対処するのかと注目していましたが、日本で腫瘍の専門医と言われる方達が口を揃えて「東洋人に効いている、はっきりとしたエビデンスを示すことは出来ないが日本人に効いている患者がいますから...」となんとも歯切れの悪い回答には、日本のサイエンスのレベルの低さを痛感して虚しさを感じました。

 抗がん剤の開発途中においては、はっきりとしたエビデンスは示せないが効果が現われる患者群がいることも承知しています。このことを否定するものではありません。しかし、これまでのアストラゼネカ社が行ってきたイレッサの副作用に関する回答は、「一部の患者群には効いているようだ・・」と言われるのみで、何県の何医療機関で何人程とか、このステージの肺がんで何人程・・と言った、せめておおまかなデータ位は提出されるべきと考えます。

 個人情報に係わることでなかなか難しい・・と言われますが個人名や特定の医療機関名、医師名などの情報を求めているわけでなく、さほど難しい事とは思えません。本当に「日本人には効く」と言うデータがあるのならば示されることが製薬会社の責務ではないでしょうか。誰に効くかも、誰に重篤な副作用が発現するかも分からない状況下で薬を服用させて、副作用が発現して死亡したら「服用した患者自身の自己責任、服用させた患者家族の責任」と主張される。たとえ..たとえ肺がん患者の命でも・・ここまでにも軽視して良いのでしょうか。

 肺がん患者の必死の思いにつけ込んで、死亡に至る確立が高いイレッサを何の規制もなく服用へと導き、その結果副作用によって死亡したとして、それでも患者の自己責任を主張されるのでしょうか。

 このようなことは、私達、イレッサ薬害被害者の会、並びに多くのがん患者は到底納得出来るものではありません。示すことの出来る情報が存在するのであれば、許す限り開示して頂く。しかし、開示するに足りる情報が存在しないのであれば、その事実は事実として公表して、使用するかしないかの決定を患者たちの自己決定の判断に委ねる。これが製薬会社の義務と責任ではないでしょうか。

 これまで繰り返されてきた様々な薬害の歴史の中でも、その都度・事あるごとに情報の開示が要求され、叫ばれてきましたが、その度に醜い態度を恥ともせずに、情報の開示を拒み隠し続けても、貫き通せた製薬会社は一社もありません。最後は全ての情報を開示して患者に対する謝罪を行ってきたという薬害の歴史が物語っています。

 私達は、訴訟による損害賠償が本意ではありません。肺ガン患者の命の重さ・を求めて訴訟を起してはいますが、元々は不治の病のトップと言われる肺ガン患者への評価は、勝訴しても僅かな賠償であることは理解しています。

 そして・・私達は刑事告発が本意ではありません。大企業と言われるアストラゼネカ社にとって、今回の刑事告発は、痛くも痒くもないことかも知れません。検察がこの告発を受理し捜査して頂いて「誇大広告の禁止違反・承認前医薬品の広告の禁止違反」で罰則を受けたとしても微罪であるでしょう。

 私たちは、イレッサ副作用被害の責任の所在を明確にするとともに、薬事法違反などによって起こる薬害の再発の防止を願うものです。
2005年6月24日
イレッサ薬害被害者の会 代表・近澤昭雄


 ●(誇大広告等)
第66条  何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。

●(承認前の医薬品等の広告の禁止)
第68条  何人も、第14条第1項に規定する医薬品又は医療用具であって、まだ同項(第23条において準用する場合を含む。)又は第19条の2第1項の規定による承認をうけていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

 ●(罰 則)
第85条  次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

1から3まで (略)
4 第66条第1項又は第3項の規定に違反した者
5 第68条の規定に違反した者
第90条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
 第八十四条(第三号、第四号、第十号、第十一号、第十四号、第十五号及び第十七号から第二十号(第七十条第二項の規定に係る部分を除く。)までに係る部分に限る。) 一億円以下の罰金刑
 第八十四条(第三号、第四号、第十号、第十一号、第十四号、第十五号及び第十七号から第二十号(第七十条第二項の規定に係る部分を除く。)までに係る部分を除く。)、第八十五条、第八十六条第一項、第八十六条の三第一項、第八十七条又は第八十八条 各本条の罰金刑
告発状pdfファイル



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