80人ほどの傍聴人が見守る中,午前10時開廷しました。
裁判長,右陪席,左陪席が入廷,全員起立して一礼の後,まず提出書証の確認が行われました。証言席に座った原告側証人の浜六郎先生に対する尋問が被告・アストラゼネカ社より10:05〜始まりました。 |
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●被告・アストラゼネカ社代理人反対尋問 (開始10:05分)
まず,浜六郎先生の医師としての経歴から始まり,
・学生の時の政治思想。
・医師としての専門分野。
・抗がん剤治療の経験の有無。
・抗がん剤の治験経験の有無。
・抗がん剤による副作用死亡についてどのような考えをもっているか。
・薬害オクブズパースンで果たしている役割。
・有害事象について,イレッサの副作用死亡率について。
・数枚の病理写真を示しテストじみた質問。
・腫瘍縮小と延命効果について。
以上のような事柄について,アストラゼネカ社の代理人(弁護士)は延々と尋問。抗がん剤治療の経験の有無について,抗がん剤治験経験の有無,また,浜医師の学生の時の政治思想や活動にまで触れる始末,単に浜証人への誹謗中傷にも似た尋問で,さすがに傍聴席からはあちこちで呆れ声が聞かれました。被害者の存在その者をまったく考えてはいないことが尋問内容は明らかで,ただ唖然とするばかりでした。
これが多くの被害死亡者を出したと自ら認めている薬害裁判なのか,このアストラゼネカの代理人たちは,今自分達が何の裁判を行っているのか理解していないようです。自らが発表している676人という死亡した被害者がいることを真摯に受け止め,何を・どのように考えて行けば悩み苦しんでいるガン患者のためになるのかを考えるべきです。
一部の患者を裁判という闘争の場に巻き込み,裁判の中で実名を出して,結○富○○さんはこんなに効いていると主張。・・しかし,私達は自己責任でどうしても服用したい,飲みたいという患者さんたちの邪魔をしているわけではなく,副作用被害の実態の解明を求めているだけです。効いてる患者がいるのだからと言う前に,効くか効かないかを悩み苦しむ多くの服用患者がいることを考えるべきです。
多くの患者たちが服用することに悩むのは,私達の訴訟が原因であるかのごとき主張を製薬会社はしていますが,真の原因は僅か4年で676人という多くの死亡被害者を出したことにあるのです。一つの抗がん剤で過去にこんなに大勢の副作用による死亡があったでしょうか。
12:15〜13:15の食事休憩の後,続いて尋問は午後3:35まで行われ被告アストラゼネカの反対尋問は終了しました。 |
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●被告・国の反対尋問 (開始3:45分)
被告国側の反対尋問は,特にEGFR阻害による肺毒性について尋問を行い,分子標的薬のメカニズムについての質問,見解を尋ねました。時間は比較的短めで午後4:15分終了しました。
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●報告集会
大阪地裁から徒歩15分程の所〜いきいきエイジングセンター〜
裁判終了,午後5時過ぎより,近くで報告集会が行われましたが多くの皆さんに参加いただきました。 |
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●私達の願い
何人かの医師たちが自身のブログやホームページにおいて私達の訴訟について痛烈に非難している事は承知しています。何度も繰り返されて来た悲惨な薬害の歴史の中でも,非難や中傷からは何も生れませんでした。私達の訴訟を非難している多くの医師の皆さま,勉強会や学習会を開いた時私達を呼んでいただけませんか。共に考えませんか。何をどうすればガン患者のためになるのかを話し合いしませんか。何処へでも出掛けます。私達は全国薬害被害者団体連絡協議会の加盟団体の一員として,全国の大学の医学部や薬学部などに出掛けて今回のイレッサの副作用について講義の中で聞いていただき学生の皆と共に考える行動を続けています。皆さんと是非そのような日が来ることを願っています。(私達へのアクセスは・FAX:048−651−8043・・メール:iressa-higainokai@nifty.com) |
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