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7月25日(金)、午前10時30分より、薬害イレッサ東日本訴訟の第21回裁判が東京地方裁判所103号法廷において開かれました。今回の裁判は、被告側(国と製薬会社のアストラゼネカ社)の証人として出廷した、工藤翔二医師(元・日本医科大学教授・2008年3月定年退官・・現在は財団法人・結核予防会複十字病院院長)に対する被告側の主尋問が午後4時30分まで行われました。 |
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「良心に従って真実を述べ偽りを述べないことを誓います」という工藤証人の宣誓が行われ裁判が始まりました。しかし、今回の裁判でも、良心に従ってないような、真実を述べていないような、そんな証言の数々に傍聴席は失望に溢れました。 |
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被告側の主尋問ですから、一方的な尋問の流れになるのは仕方がないとは思っていますが、尋問をしている被告側の代理人も、質問の意味を理解して聞いているのだろうかと思ってしまうような尋問が延々と続き、ダラダラ・ダラダラと実にくだらない質問が繰り返されました。そして、証人の独壇場のような長い説明が続きました。証人である工藤医師も勘違いか、錯覚を起こしていたのではないでしょうか。・・<ここは法廷の場ではなく大学の授業である>と。
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このようなことで、何とも残念なことですが、今回の裁判ではこれと言って皆様に報告することがありません。 |
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強いて取り上げるとすれば、工藤証人が証言の最後に、「このイレッサと言う薬は多くの患者から使ってくれと言われて使用している薬剤で、中には効いている患者さんもいる。副作用の発現のメカニズムも誰にどのように効くのかも今はまだ何も分かっていないが日本人には必要な薬剤である」と証言しました。自らは使用を奨励してはいませんよと言いつつ、必要な薬剤であると矛盾した事を証言していました。 |
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このイレッサは、・・多くの患者には、重篤な副作用で死亡する薬剤であるという事実については全く触れることはありませんでした。本当に患者のことを思う医師であれば、使用への選択肢の一つとして、危険情報も正確に開示すべきであり、それは医師の使命ではないのでしょうか。 |
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これまで、被告側の証人として法廷に立ち証言した4人の腫瘍専門医の誰一人として、副作用で死亡している患者については一言も触れることなく、何の説明もなく、そのような事は知らないと言わんばかりの態度を真近にして、・・心の奥深くから沸ふっと怒りが込み上げて来ました。 |
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薬害イレッサ訴訟とは |
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2002年7月に、僅か半年という短い審査で承認され販売された抗がん剤イレッサの副作用による間質性肺炎の被害に遭って亡くなった被害者とその遺族が、誇大な広告宣伝にだまされて家族が死亡したことに対して起こした裁判です。 |
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承認・販売される一年も前から、製薬会社のアストラゼネカ社や多くの専門家が、「副作用が少なく、素晴らしい薬で延命の効果も大きくがんが消えた患者もいる。正に夢のような新薬」と効果を謳っていました。 |
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これらの情報は、患者のみならず医師までもが情報を信じました。 |
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もっと生き続けたいと願って多くの肺ガン患者たちは、処方されたイレッサを服用した結果、間質性肺炎という重篤な副作用被害に遭い死亡したという忌まわしい被害です。 |
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販売が開始されてから僅か二ヶ月しか経っていないのに多くの副作用死亡が確認され今も被害は拡大し続けているという事件です。 |
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日本でのこの副作用被害により、アメリカでは2004年12月に新規の患者には使用禁止の措置が取られ、ヨーロッパでは製薬会社が販売のために出していた承認申請を自ら取り下げ販売はしないという措置が取られました。しかし日本では、被害発生後の対策の遅れから、現在までに734人もの副作用による死亡が報告されています。 |
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●今後の裁判予定 |
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◇東日本訴訟 (東京地裁) 今後の裁判予定 |
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2008年9月30日(火) 工藤翔二医師 ( 元・日本医科大学教授 ) に対する原告側の反対尋問 が午前10時より東京地裁103号法廷で行われます。
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◇西日本訴訟 (大阪地裁) 今後の裁判予定 |
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2008年9月17日 平山佳伸氏 (大阪市立大学大学院医学研究科教授・・元・厚生労働省審査センター審査第一部長としてイレッサの承認審査に深く関与した人物です)の証人尋問が行われます。
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たいへんに長い裁判時間をたくさんの皆さまに傍聴していただき有難うございました。
お昼休みの時間にはジリジリと照りつける暑さの中を、宣伝行動にも参加していただき本当に有難うございました。報告集会は記者会見に参加のために途中退席して申し訳ございませんでした。今回も、医療関係者の皆さんや学生の皆さん、公害被害者の方たちや薬害被害者の方など多くの皆様に傍聴、支援していただき心よりお礼申し上げます。有難うございました。・・・<近澤>
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・・連 絡 先・・ |
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イレッサ薬害被害者の会
代表・・近澤 昭雄
電話・048-653-3998
FAX・048-651-8043
mail: iressa-higainokai@nifty.com
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薬害イレッサ東日本訴訟弁護団
城北法律事務所
弁護団事務局長・弁護士 阿部 哲二
弁護士 津田 二郎
担当事務員 新 庄 聖
東京都豊島区西池袋1-17-10
エキニア池袋6階
電話:03-3988-4866
FAX:03-3986-9018
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