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2004年11月25日、東京地裁に、新しい薬害訴訟・イレッサ薬害被害訴訟が提起されました。肺ガン治療薬イレッサの投与を受けて、間質性肺炎などの副作用によって死亡した被害者は、2004年12月末まで実588人に上っています(厚生労働省発表)。

イレッサは、イギリスに本社をおく世界的な大企業アストラゼネカによって開発された肺ガン治療薬ですが、これが2002年7月5日厚労省によって輸入承認され、日本国内で販売されるにいたりました。この訴訟は、イレッサの輸入承認をした国(厚労省)と日本で販売をしたアストラゼネカの日本法人を相手どった、被害の救済を求める被害賠償請求訴訟(国家賠償訴訟)で、欠陥品イレッサの責任を問い、医薬品における製造物責任法における欠陥とは何かを問う訴訟です。
 2005年 9月28日(水)
  午後1時30分〜
  東京地方裁判所 103号大法廷
地下鉄丸の内線・・日比谷線・・千代田線・霞が関駅下車A1出口地下鉄桜田門駅下車・徒歩5分
第4回口頭弁論では・・・
原告側が、国の不法行為責任を明らかにする予定です。
イレッサ訴訟とは・・抗がん剤のあり方を問う訴訟です。
「夢の新薬」「希望の薬」などともてはやされたイレッサは、2002年7月の販売開始後、2005年4月末現在607人もの死亡被害者を生み出しました。04年12月17日、FDA(米国食品医薬品局)は、イレッサに延命効果がないという試験結果を発表、市場からのイレッサの回収か他の妥当な規制措置をとる予定であると発表しました。英国アストラゼネカ社は,ヨーロッパ(EU)各国に出していたイレッサ販売のための承認申請を自ら取り下げました。 イレッサが欠陥商品であることを製薬会社自ら認めたも同然の行為です。2004年11月提訴された本訴訟は、この責任を問い、医薬品における製造物責任法における欠陥とは何かを問う訴訟です。
報告集会のご案内・・裁判終了後、弁護士会館 1003号AB室に於きまして報告集会を開きます。裁判の感想、支援者の方たちのお話、原告の話し、弁護団からイレッサ訴訟の説明などを予定しております。皆様からの質問や疑問についても遠慮なくご質問お受け致します。たくさんの皆様のご参加をお待ち致します。
●薬害イレッサ東日本訴訟 次回以降の日程
第5回口頭弁論・11月30日(水)13:30〜14:30
東京地方裁判所(法廷は未定です)
・・ お問い合わせ ・・
イレッサ薬害被害者の会

電話・048-653-3998
FAX・048-651-8043
mail: iressa-higainokai@nifty.com
薬害イレッサ訴訟東日本弁護団
豊島区西池袋1-17-10
池袋プラザビル6階
城北法律事務所
電話・03-3988-4866
FAX・03-3986-9018
事務局長・弁護士 阿 部 哲 二


●大阪で,患者本人が提訴しました●
抗がん剤「イレッサ」副作用巡り、患者が賠償求め初提訴
肺がん用抗がん剤「イレッサ」の副作用で死の恐怖に直面したとして、三重県四日市市の会社員清水英喜さん(49)が29日、国と輸入販売元のアストラゼネカ社(大阪市)を相手取り、慰謝料など550万円の支払いを求める訴訟を大阪地裁に起こした。

弁護団によると、遺族の提訴は大阪、東京両地裁に計4例あるが、患者自身の提訴は初めて。訴状によると、清水さんは01年9月に肺がんと診断され、02年8月に入院して放射線治療を受けた結果、約7センチのがん細胞が約4センチに縮小。同9月に退院して在宅治療に切り替える際、「がん細胞だけを狙い、副作用が少ない」と医師から聞き、イレッサの服用を始めた。しかし10月下旬から激しいせきと高熱が続き、医師は服用中止を指示。副作用とみられる「間質性肺炎」と診断された。投薬治療で一命を取り留めたが、呼吸ができない苦しさに「頼むから殺してくれ」と妻に懇願したという。

清水さんは提訴後、大阪市内で記者会見を開き、「生き証人として遺族の皆さんに真実を伝える役目と思い、提訴に踏み切った」と話した。(7月29日付毎日新聞)